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五島の伝統工法の家

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以前、五島で調査した築104年の家から解体、保管されていた梁を、
設計中の伝統工法の家に使うため、施工をしていただく池上大工と、保管場所の製材所へ見に行きました。
一番長いものは8mを超える長さがあり、今では手に入らないほどの地松材です。
これを牛梁(うしばり)と言って、屋根を支える要となる梁に使います。
これから図面に越していき、構造や見せ方などを考慮しながら、手刻みで形を整えていきます。
大きなウネリのある手強そうな松材ですが、手強い材であるほど大工の腕が鳴るようです。
面白い建築になりそうで楽しみです。

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廃材となる運命だった木に、再び命が吹き込まれようとしています。
古材の地松材を製材すると、思いもよらなかったユニークな木目が現れました。
木が硬いため、製材機がたわむほど。
これほどの材はいまでは流通していません。
ダイヤモンドの原石を見つけ、まさに磨きをかけて輝くようです。
木に人が合わせる建築は、先人達がやってきた技ですが、池上大工の得意とするところでもあります。
さぁ、素晴らしい役者が揃った(笑)設計もラストスパートで頑張ります。