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伝統工法の小さな家 中間検査へ

 

設計スタッフ 岳下です。
五島市内で着工中の住宅、「伝統工法の小さな家」の中間検査へ行ってきました。

一見、普通の木造平屋に見えますが、よくよく見ると、普通の平屋とは一味、二味違います。

伝統工法の一つである、渡顎工法なんです。
名前の通り、梁の上に梁を重ねています。
また、構造部材の接合部には、釘や金物は一切なく、柱と梁を込み栓で固定しています。
壁は、土壁(竹小舞下地)です。
土壁(竹小舞下地)は、高温、高湿で地震、台風の多い日本の風土に適しています。
また、蓄熱作用があり、夏は涼しく、冬は暖かくなり、湿度が高くなれば吸湿し、気化して放出するので、湿度が安定します。
湿度による不快感がなくなり、
心地よいパッシブ効果を得られるわけです。

竹小舞に、長い間寝かせたスサを入れ、
荒壁を塗り、乾燥させると、土壁独特のひび割れした状態になります。
もちろん、一つ一つの壁の表情が違います。
この重厚な雰囲気が、時が止まったかのような、落ち着いた空間を作り出しています。

時が経つにつれ、風合いやその表情に変化があることは、住み手側からしても、楽しみの一つになると思います。

家と共に成長していく。。。

これからも、人、家、環境が、自然共生という形から生まれる住宅を、提案していきたいと強く思っています。

(岳下)

 

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