BLOG

佐世保針尾 石場建ての家の棟上げでした。

昨日、現在進行中の石場建ての小さな建物の棟上げがありました。

こちらは母屋の隣地にあり、昔この場所にあった建築になるべく近づけながら建てています。

基礎は「石場建て」です。コンクリートを打たず、石の上に束を建たものです。地震などがあった場合は免震作用が働き、地震にも対応した昔ながらの知恵が詰まった技術です。構造は金物を使用せず、「仕口」や「継手」によって組まれ、「込み栓」という栓を刺すことで木と木が組まれ、家の構造が立ち上がってきます。

屋根の一番高い所の梁を棟といい、その木を木槌で打ち込みます。棟上げです。

近年、低価格化と効率化が進む中で、木材はプレカットという機械で加工され、金物で組み上げていきます。今では、金物を使わない構造は殆ど見ることがありません。

金物を使わず、人の手によって木材を加工して建てるのはとても技術のいる工法ですので、できる職人さんは限られています。今回は伝統工法を得意とする池上大工が棟梁です。規模は小さいですが、先人たちから受け継がれてきた知恵と技術がぎゅっと詰まった建物が建ち上がります。