路地や石畳の記憶が残る、大浦の住宅地に計画した小さな住まい。
建坪16坪という限られた敷地条件に対して、6層のスキップフロアによって、奥行きと広がりのある空間を構成しています。
各階層は緩やかにつながりながらも、それぞれに異なる居場所や視線の抜けがあり、コンパクトな住宅の中に多様な過ごし方を内包しました。
和の雰囲気を好まれた若いご夫婦のために、和紙の壁や質感のあるタイルなど、素材の持つ表情を大切にしながら空間を構成しています。
柔らかな光を受ける素材の陰影が、住まいに落ち着きのある空気感を与えています。
各階層をつなぐ階段は、動線としてだけでなく、腰掛けたり、本を読んだり、会話をしたりできる居場所として計画しました。
また、窓際には外部との距離を緩やかにつなぐヌックを設けています。
窓辺に腰掛け、やわらかな光や外の気配を感じられる場所となっています。
小さな住宅だからこそ、空間を分断するのではなく、断面的なつながりの中に多様な居場所を点在させています。
それぞれの距離感を大切にしながら、家族の気配を感じられる住まいです。