長崎の出島は江戸の昔から西洋やアジアとの文化の交差点として、日本に新しい文化を発信してきた場所です。そんな出島の古いビルに、若いご夫婦がどぶろくの酒造所を設計しました
10 坪余りの小さなスペースに酒造所とバースペース、ギャラリースペースを設け、酒造りだけでなく、お酒や肴が楽しめ、選りすぐりの陶磁器も展示販売しています外部から内部にかけての曲面を用いた漆喰の壁は、お客様を誘うとともにどぶろくの主な原料であるお米をイメージし、この店のシンボルとなることを願い作りました。
店内は、木と漆喰、そしてモルタルで仕上げ、シンプルな設えとし、お祖父様から受け継がれた古い痕跡も残るよう配慮しました。ご夫婦は県内を中心に、地元の農家に出向き、新しい酒造りに取り組んでいます。醸造士でもあるご主人が作るどぶろくや甘酒は、旬の野菜や果物をブレンドしながら季節ごとの楽しみ方も提案されています。また、店の奥のバーカウンターはお酒を堪能し、その魅力を語らう場所となっています。ご夫婦の情熱によって作られたこの場所は、長崎の新たな酒文化の発信地となっています。
出島芳扇堂 HP