敷地は福江島の中心市街地から徒歩圏内にあります。外壁が焼杉で平屋建ての住宅には、事務所とカーポートを併設。背後にある山々と呼応するように、伸びやかな大屋根が掛けられています。犬たちとの暮らしに配慮し、住宅の庭にはドックランも。庭に面するリビングはフロアの高さを低くし、ウッドデッキを介して、犬が走り回る庭との一体感が図れるようにしています。道路からの目隠しを兼ねた木塀には、外壁と同じく焼杉板を使用。家と道路とを隔てる木塀は高すぎると威圧感につながります。そのためお施主さまと入念に打ち合わせをし、部分的に高さを変えることで柔らかな印象の木塀となりました。焼杉の醸し出す風合いと柔らかな曲面を描く木塀によって、お施主さまが望む開かれた誰にでも「ウェルカムな家」が完成しました。穏やかな島時間の流れるこの家は、おおらかなご夫婦の人柄とともに、今後も伸びやかに在り続けることと思います。

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